♪ 音楽家って?

♪音楽家は数学者・物理学者? 

 空瓶の口を吹いて音を鳴らした経験はありませんか?音は何種類出ましたか?

 同じ瓶なのにいくつもの音が出ることはご存知でしょう。いろんな高さの音が出る。それが倍音です。

 すこし専門的な話になりますが、純正音程(振動数比率が簡単な整数比である音程ではうなりは生まれない)の例をあげてみます。

  同音(ユニゾン) 振動数比   : 1対1  

  8度(オクターヴ)振動数比 : 1対2

  5度振動数比        : 2対3

  4度振動数比        : 3対4

 音階は倍音を使ってできています。どの管や弦(太さや長さなど)だったらどのような音が出るのか、波長などを計算して楽器は作られてきたのでした。だから楽器製作が始まった頃の音楽家は数学者であり、物理学者でもあったわけです。

♪音楽家って天才? 

 現在まで知られている音楽家ってやはり天才だったと思います。

 でも普通の人間だったのではないでしょうか。ただ私たちと違うのは、人の気持ち(本能)を上手に表現できる素敵な人だったのではないでしょうか。家族や隣人を愛し、道徳心を持ち、正義感が強く世のために尽くす人。喜怒哀楽の感情が豊かで、美しいものや美味しいものが大好きで自己顕示欲や名誉欲が強くそして好色であったりとか・・・・私たちよりそれらの感情が強い人が音楽家(芸術家)なのかもしれません。

 私たちと何も変わらないのではないでしょうか。エジソンが言ったように1%の天分と99%の努力により成功していった人が後世に名を残すことができたのかもしれないですね。

 もしかしたら貴方も後世に残る音楽家(芸術家)になれるのでは・・・・

♪音楽家は選ばれた人だけがなれるの? 

 聞きかじりの唄を鼻歌で歌っているうちに、いつの間にか知らない曲になっていたりした経験ありませんか?それって作曲かもしれませんね!?

 作曲って案外簡単なのかもしれないですよね。

 プロ(職業)になるには基礎知識と才能が必要かもしれませんが、どの職業も才能あふれた人が就職できているわけではありませんし、才能があっても一流になれなかったり、自他ともに一流の能力がないと認めているのに一流(?)になったりしていませんか?この差って何でしょう?

 どんな職業に就くにしても才能は必要に決まっています。しかし「才能というのは、ものすごく好きだって気持ち」ではないでしょうか。

  「好きこそものの上手なれ」や「下手の横好き」という言葉があるように、人は何かしら興味を持ち拘わって生きています。好きなことがある。それは大変すばらしいことだと思います。もし、貴方が音楽に興味をお持ちで、続けていただければ貴方の素晴らしい人生に役立つのではないかと思います。

♪音楽のプロになるために才能は!? 

 誰でも「あなたには音楽の才能があるよ」と言われると嬉しくなりますよね。

 どの世界でも同じだと思うのですが、才能がある人は、無条件で成功するのかというと、それは違いますよね。 どれだけ上手に演奏できたとしても、それだけで世間に認められる訳ではありません。

 音楽的にはイマイチでも、いつも音楽ホールをいっぱいにする人もいますよね。才能があるからといって、それだけで一生安泰な訳ではなのです。 だったら、「音楽で生きていこう」と考えたときに、別に、ずば抜けた音楽の才能は必要ないのではないか、と思いませんか?

 生きていく為には、お金を稼がなくてはいけません。 そして、稼ぐことを考えた時に、大切なのは、音楽の才能があることよりも、ファンが多いこと。つまり、自分を必要としてくれる人数が多いことが必要ではないのではありませんか? どれだけ素晴らしい演奏をしても、それを必要としてくれる人が少なければ、稼ぐことはできません。

 例えば、今、日本の伝統技術の継承者がいなくて、貴重な技術がなくなってきています。後継者がいない理由のひとつは、技術は素晴らしくても、買い求める人、言葉を変えると需要が少ないから。伝統技術だけでは食べていくのが難しいから、なり手が少ないからですよね。 ならば、素晴らしい技術じゃなくても、たくさんの人が求める物や、サービスを提供できる方が、生き残れる、ということになるのではないでしょうか。

 音楽も同じ。結局、才能があふれる、素晴らしい演奏が出来ても、必要とされなければ、音楽だけでは生きていけません。(ジャズや邦楽の世界も同じと思います。) 世間には、耳が肥えている人より、音楽はよくわからないと思う人の方が多いということなんです。

 芸能人格付けチェックというテレビ番組の中で、プロの演奏とアマチュアの演奏を聞いてどちらがプロの演奏かを予想する、という内容がありました。 結果として外す人が多いですよね。つまり、よほど音楽に精通してないと、上手な演奏を当てるのは難しいということなんですね。 芸能人ではなくて、世間一般の人に同じことをしてもらっても、おそらく同じような結果になると思います。

 世間には、耳が肥えている人より、音楽は良く分からないって人の方が多いんです。才能が必要になるのは、プロの音楽家の前で演奏したり、コンクールで優勝を目指したりするようなときのはず。 お金を稼ぐには、音楽は良く分からない、という人がたくさんいるところで勝負しなければなりせん。その時に必要になるのは、音楽の才能よりも、マーケティング力や、プロデュース力ではないでしょうか。音楽の才能があることは、大きな武器にはなります。ただ、それだけで人は生きてはいけない。という現実を理解することが大切ではないでしょうか。

 私達が接している音楽は、ヨーロッパの長い歴史の延長線上にあります。宗教上の違いなどで理解しにくいものもありますが、最高の音楽(芸術)は素人にも感動・感激を与え、涙を誘います。そのような素敵な音楽を紹介するのも音楽家の務めだと思います。そしてそれができる人こそが最高の音楽家(芸術家)だと思います。


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