『撥弦楽器』は『弦楽器』の中のひとつで、弦を弾いて演奏する楽器です。弦を指・つめ・ばちなどではじいて鳴らす楽器の総称で、三味線 、 琵琶(和楽器で紹介)、リュート、チェンバロ(古楽器で紹介)、マンドリン、ギター、ハープなどがあります。
♪ マンドリン
マンドリンはイタリアで生まれた撥弦楽器です。弦はエレキギターに使われているような、スチール製のものが一般的で、4コースで8弦あります。 チューニングはヴァイオリンと同じように低い方からG、D、A、Eとなっています。演奏する時はピックを使用します。 マンドリンやウクレレ、三線やシタール、サロッド、バンジョー、そしてギターなどの様にネックがついているものは撥弦楽器の中でも『リュート属』の仲間になります。
♪ ギター
あなたはギターといえばどんな曲のイメージをお持ちでしょうか? 映画で有名になった「禁じられた遊び」でしょうか?それとも情熱の「フラメンコ」?
♬ ギターと呼ぶのは英語。スペイン語・ポルトガル語ではギターラと呼ばれています。その歴史は紀元前2500年ころのシュメール文明にさかのぼり,さまざまな形のものがありましたが,今日では6弦でフレットのあるものが使用されています。
♬ ムーア人のイベリア半島占領によってリュートがヨーロッパへ伝わり、15世紀になると、パバーンやガリアルド等の舞曲で使用され、15~16世紀における最もポピュラーな楽器となっています。しかしスペインへと伝わったリュートはそれほど支持されず、ビウエラと呼ばれる楽器へと変化していきました。中世におけるビウエラというのは弦楽器の形態全般を示す言葉で、その中の楽器がヨーロッパで発展し、スペインの舞踊に改良され、現在で言うギターへと進化をしていきました。ギターという言葉がこの世で最も早く登場した文献は、13世紀の”薔薇物語”における『ギターレ』だそうです
♬ オーケストラを中心に大規模な音楽が隆盛を誇ったロマン派の時代には軽んじられていましたが,20世紀に入ると名手セゴビアの出現もあり,優れたギター音楽が数多く誕生しました。また,パコ・デ・ルシアをはじめフラメンコ・ギターの名手も多数輩出しています。イェペスの手で,より響きの豊かな10弦ギターも開発されました。
♬ 弦の種類は演奏目的に合わせて主にナイロン弦とスチール弦があります。
♬ 1965年1月の『ザ・ベンチャーズ』の来日以降、ベンチャーズの人気と共にエレキ族と呼ばれる若者を中心に爆発的にエレキギターに注目が集まり「エレキブーム」が訪れました。1931年に発明され、1932年にRo-Pat-Inコーポレーションによって商業生産されていますが、寺内タケシの他にも自分が世界で初めてエレキギターを作ったと主張しています。
♬ 現在使用されているギターはアコースティック・ギターとエレクトリック・ギターに分けられます。
♪ ハープ
ハープといえば人魚が奏でる楽器のイメージでしょうか。それとも「ビルマの竪琴」でしょうか?(古い?)女性的な優雅な優しい音を出す楽器。でも女性には重労働で、指を酷使する楽器ってご存知でしたか?
楽器は湾曲した枠に通常47本の弦を張り、音の高さを調節するペダルを備え、両手指で演奏します。起源は、紀元前3000年ごろのメソポタミアやエジプトにさかのぼります。オーケストラなどで用いられるものの標準タイプは共鳴胴に垂直に47本の弦を張ったもので,全長約1.80m。共鳴胴を右肩にもたせかけ,両手(小指を除く)で弦をはじいて演奏します。弦は全音階的に変ハ長調(♭)に調律されていますが,弦の上端部を押さえるペダル7本が台座にあり,これを中段まで踏むと同じ音名のすべての弦は半音高まり,下段まで踏むとさらに半音高まる(♯)ようになっています。この仕掛けはダブル・アクションと呼ばれ,1800年ころフランスのS.エラール〔1752-1831〕が発明しました。このダブル・アクション・ハープが今日に至る主流となっています。広い音域と抒情的音色で,合奏・独奏ともに用いられています。
♬ ハープの祖先にあたる竪琴(リラ)は紀元前10世紀のイスラエルの王ダビデが上手に弾いたと伝えられています。
♬ 6オクターブ半と音域も広く,アルペッジョ、グリッサンドの奏法が効果的に用いられています。
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