♪ 鍵 盤 楽 器 ♬

 鍵盤楽器で一番古い歴史を持つのは、紀元前3世紀にエジプトで原型が発見されたオルガン(パイプに空気を送って音を作りだす操作を鍵盤でするもの)でした。 それから14~15世紀にかけて改良され、現在のような白と黒の鍵盤が作られました。

 今でこそ鍵盤楽器は、両手と足でふむペダルを使って演奏するが、初期のオルガンは複数の鍵盤の音を出すこともできなかったし、早く演奏したりもできませんでした。

♪ ピアノは打楽器?

 音はどのようにして出しているのかご存知ですか? ピアノは鍵盤を押すとテコの要領でその先にあるハンマーが上下して弦をたたくことにより音が出ます。

 だからピアノは打楽器の仲間(!?)、弦楽器の仲間(!?)。でも鍵盤楽器です。

 音域も広く表現能力の高いことから楽器の王様とも言われるピアノですが、ピアノは誕生して約300年に成ります。

 3世紀に渡って発展を遂げてきたかのように思えますが、実は20世紀になってからは、ほとんど変化がみられません。
 ピアノは19世紀未に完成の域に達してしまったのか、それとも音楽そのものがピアノにそれ以上のものを求めなかったのか、はてまた・・・

 ピアノ 

 1697年にイタリアの職人が「強弱のつけられるチェンバロ」を考案し、その後「フォルテ・ピアノ」や「ピアノ・フォルテ」と呼ばれるようになり、19世紀以降はピアノと呼ばれています。

 ピアノの発展は鍵盤の増加に見て取れます。開発当時は4オクターブと2分の1だったのがベートーヴェンの時代には5オクターブと2分の1まで広がり、ショパンやリストの時代には6オクターブ。ドビュッシーやラヴェルの時代には現在の7オクターブ4分の1にまで広がっていきます。

♬ 一般家庭に気軽に置けるようにと1800年にアメリカでアップライトピアノが考案されています。

♬ ベートーヴェンはフォルテ・ピアノからピアノへと発展していく段階でピアノの音域を広げさせています。これによりベートーヴェンがピアノの発展に大きな影響を与えたと云われています。

♬ ベートーヴェンやショパン、リストなどの作品は現在のピアノと鍵盤の数だけでなくピアノ本体やダンパー(弦の振動を止める装置)構造などが違うため、現在のピアノでは作品本来の良さが出せないと云われています。

♬ 当時の演奏を現代ピアノで表現することは難しいようです。作品本来の良さを体感するためには作曲時に使っていた楽器(復元でも)で聴きたいですね。

♬ さて、ピアノの正式名称はご存知でしょうか? 実は「グラビチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」といって長ったらしい名前です。小さい音(Pピアノ)から大きな音(fフォルテ)まで出せるチェンバロと云う意味です。

♬ グランドピアノはメーカーによっても異なりますが、重さは約315キログラム、奥行きは約185センチになります。

♪ オルガン 

 私はオルガンといえば小学校の教室にあった足踏みオルガンを思っていましたが、通常「オルガン」といえば教会等に設置されているパイプオルガンを指しています。 

 紀元前264年には水圧を利用して風を安定させてパイプをならす「水オルガン」を制作した記録が残っているようです。紀元前1世紀はじめ、水オルガンとは仕組みの異なるふいご」によるオルガンが出現し、現在のオルガンにつながっていきます。

 13~14世紀にゴシック建築の大聖堂に設置されるようになり、これが現在の「オルガン」の先祖になります。

♬ 15世紀には1000本を超すパイプを持つオルガンが大聖堂に建設されますが、現在では1万本以上のパイプを持つものまであります。

♬ オルガンの発音原理はリコーダーと同じで、「パイプに空気を送って音を出す」シンプルなものです。パイプ1本に1つの音の高さと音色しか出せないため、一台のオルガンに材質と形状の異なるパイプが数十本から数千本も並んでいます。

♬ 現在、送風は電気モーターを使用し、奏者が空気の量を調整していますが、大型の「ふいご」を人が踏んで風を送っていた時代では、曲の強弱に合わせて空気の量を調整しなければならないため、「ふいご」を担当する人は楽譜が読める職人でなければならなかったとか・・・

♬ 1777年10月にモーツアルトが父に送った手紙の中に「我が目に耳に、オルガンは楽器の王様」と書かれていたそうです。

♪ アコーディオン

  同時に複数の音を鳴らすのが容易であり、一台で主旋律と和音伴奏を同時にこなすこともできる(合奏用アコーディオンを除く)楽器。一人で持ち運べるサイズで取り扱いやすく、慣れれば立奏や歩奏も可能で、屋外での演奏にも適しています。鍵盤ハーモニカのように息を必要としないので、弾き語りもできます。以前は歌番組や集会などでも活躍していた楽器です。

 蛇腹のふいごと鍵盤の操作によって演奏する可搬式のフリーリードによる気鳴楽器です。コンサーティーナやバンドネオンは近い親戚の楽器で、広義にはアコーディオンに含められることがあります。これらはあわせて蛇腹楽器と総称されます。

  世界最初のフリーリード楽器は中国の笙ですが、これは息で空気を送り込むようになっています。この笙のようなフリーリードによる発声の仕組みを、18世紀にヨーロッパの旅行者が中国から持ち帰ったものと思われていますが、アコーディオンの発明者については、諸説があります。


コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です