人間には右脳と左脳があり、音楽を聴くと右脳の働きが活発になります。仕事などで疲れた左脳には、右脳を活発化してバランスをとるほうが良いのではないでしょうか。
私たちは音楽によって励まされたり、慰められたり、勇気づけられたりと、心の薬としても利用しています。実際に治癒するために投与する薬が無くなった人が自分に合った曲で完治した事例もあります。
モーツァルトの音楽は音が絶えずぶつかり合って、3500ヘルツ以上の高周波数が生まれるように作曲されていることから、この高周波が副交感神経を刺激し、ストレスで過敏になった交感神経を静め、人間本来の免疫力を高めて心身をいやしてくれるといわれているようです。モーツァルトが音楽療法に使われる理由のようです。 さて、モーツァルト以外にも音楽療法に適した多くの曲があります。どんな時にどんな曲が合うのでしょうか?
手元にあった古い雑誌の切り抜きにこんなのがありました。
『名曲は名医』
さて、どんな時にどんな曲が合うのでしょうか?
「日常生活では」
「朝の目覚めに」
グリーク:ペールギュント(朝)
ポンキュルリ:ジョコンダ
レハール:ワルツ「金と銀」
「朝の食卓に似合うBGM」
モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク
ヨハンシュトラウス:美しく青きドナウ
ウィーンの森の物語
「昼から気分を変えて」
シューベルト:ピアノ五重奏「ます」
モーツァルト:トルコ行進曲
リムスキー=コルサコフ:シェーラザード
「ティータイム」
ショパン:子犬のワルツ
ピアノ協奏曲第1番
華麗なる大円舞曲
「爽快な気分になるには」
ムソルグスキー:展覧会の絵
ドビュッシー:交響曲「海」
ルロイ・アンダーソン:そり滑り
「生きる喜びと勇気が湧き出る音楽」
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」
ヘンデル:王宮の花火の音楽
ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
「思索するとき」
バッハ:シャコンヌ
ドボルザーク:チェロ協奏曲ロ短調
ラヴェル:水の戯れ
「記憶力を高めるBGM」
ヘンデル:調子のよい鍛冶屋
クライスラー:美しいロスマリン
ショパン:プレリュード「雨だれ」
「愛の語らいと音楽」
ヴォルフ=フェラーリ:マドンナの宝石
バッハ:G線上のアリア
ラヴェル:ボレロ
「安全ドライブのためのBGM」
ヘンデル:水上の音楽
イヴァノヴィッチ:ドナウ川のさざ波
ドヴォルザーク:スラブ舞曲第10番
「少しリッチな気分にひたる」
ヨハンシュトラウス:雷鳴と雷光
チャイコフスキー:白鳥の湖
マーラー:交響曲第5番
「うれしい気分のときに」
ウェーバー:魔弾の射手
ベルリオーズ:舞踏会
バッハ:コラール「主よ人の望みの喜びよ」
「美人になる曲」
ベートーヴェン:エリーゼのために
チャイコフスキー:眠りの森の美女
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲第2楽章
(聴くだけで美人になれればいいですね)
次に成長や医療関連です。
「0歳前~胎教に」
ヴィヴァルディ:四季
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番
モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番
「アルファー波ミュージック」
チャイコフスキー:くるみ割り人形~花のワルツ
ドビュッシー:ベルガマスク組曲
アルビノーニ:アダージョ
「集中力を増し実力を発揮」
モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」
マーラー:交響曲第1番「巨人」
ブラームス:交響曲第4番
「自信が湧いてくる音楽」
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
エルガー:威風堂々
「疲れた心に 音のビタミン」
ヴォーン・ウィリアムズ:グリーンスリーブス
マスカーニ:カヴァレリア・ルスティカーナ
バッハ:ブランデンブルク協奏曲
「イライラ、欲求不満、怒りを吹き飛ばす」
ハイドン:交響曲第94番「驚愕」
ロッシーニ:ウィリアムテル
ストラヴィンスキー:火の鳥
マーチやロック音楽も合いますね。
「失恋、挫折と葛藤と美学のために」
マーラー:大地の歌
バッハ:無伴奏チェロ組曲
シューベルト:冬の旅
「嫉妬、疑惑、憎しみの感情が強いとき」
ストラヴィンスキー:春の祭典
シベリウス:フィンランディア
サラサーテ:チゴイネルワイゼン
「深刻な悩みがあるとき」
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
ヴェートーベン:交響曲第5番「運命」
ブラームス:交響曲第1番
辛い時には悲しい曲、苦悩の音楽が合いますね。
「悲しみを克服したいとき」
ショパン:エチュード第3番 別れの曲
モーツァルト:交響曲第40番
パッヘルベル:カノン
「ストレス解消曲」
スメタナ:交響詩モルダウ
コレルリ:パストラーレ
フォーレ:シチリアーノ
イライラしているときには逆効果ですね。
「不眠に悩むとき」
バッハ:ゴルドベルク変奏曲
ラヴェル:亡き王女のためのパバーヌ
メンデルスゾーン:真夏の夜の夢
「高血圧」
チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ
マスネー:タイースの瞑想曲
リスト:愛の夢
「胃腸障害」
オッフェンバック:天国と地獄
ハチャトリアン:剣の舞
モーツァルト:弦楽四重奏曲第17番 狩
「心臓病」
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
ハイドン:交響曲第101番 時計
バッハ:トッカータとフーガ
どうです? 全ての人にマッチするものではないと思います。これらを参考にして自分に合った曲を探してみてはいかがでしょうか。
♪クラッシク音楽と発酵食品
山形県寒河江市の「サケ納豆」の醗酵室ではモーツァルトの音楽が人間に効果があるのなら納豆菌も癒されるに違いないと作られた納豆は好評なようです。
山形市の味噌。醤油の老舗メーカー「丸十大屋」のみそ蔵では朝の5時になるとバッハの「マタイ受難曲」「管弦楽組曲第一番」が流れているようです。味噌を寝かせた築160年の土蔵はまるでコンサートホールのようだとか。みそ蔵の天井に塩分や湿度に強い7台のスピーカーを設置してタンクに向けて一日に9時間。半年にわたってバッハの曲を流し続けた結果、みその醸造期間を約1割短縮できたそうです。バッハを聞かせたみそは価格を高めに設定されましたが、県外の物産展やサンプルを持ち込んだ中国や台湾の高級スーパーでも反応は良かったという事です。
人間と同じで納豆菌や酵母もクラッシク音楽で癒されるのでしょうか?科学的には実証されていないようですが酵母や納豆菌といった微生物には音による空気の振動を感知する機能が備わっているのかもしれません。
癒されたいのは人間だけではないのかもしれませんね。
♪余談ですが
「私の経験」
私は、妻が妊娠したときに妻と生まれてくる子供のために胎教用のクラッシク音楽をテープ編集したのですが、彼女はアップテンポの歌謡曲やポップスの方が聴いていて落ち着くと言い、私の作ったテープは優し過ぎてイライラすると言って聴いてくれませんでした。(残念……ショック)
「番外編1」
以前、美智子上皇后が失語症になられたとき、言葉を発することができたきっかけになったのがヨーヨー・マ演奏のバッハ作曲「無伴奏チェロ協奏曲」と云われています。 どんな薬よりも心に届いたのではないでしょうか。
「番外編2」
モーツァルトの音楽を聞かせると乳牛は乳の量が多くなり、ワインや清酒などの発酵食品は旨くなると言われています。(お酒にクラシック音楽を聞かせているとして売っている銘柄もありますがどんな音楽なんでしょうか?)
「番外編3」
音楽家になりたければ次の項目を実行しろと教わった方がいらっしゃいます。
① 美味しいもの食べろ(口)。
② 絵画(美術品)鑑賞をしろ(目)
③ 良い音楽を聴け(耳)。
④ 多くの人と交流しろ。
⑤ 異性を良く知れ。(深く付き合え)(これはジョーク?……)
「想い」
素敵な音楽を奏でるには「美しいメロディー」、「生き生きとしたリズム」そして「それらを包むハーモニー」。この三つのバランスが必要です。
これらを人に例えると。身体(メロヂィー)と心臓(リズム)、そして服装(ハーモニー)ではないでしょうか。年齢、性別、職業、または目的によってそれらの形は変わっていきますが、どれが欠けてもいいものはできないと思います。 自分勝手にメロディーを奏でてもいけないし、躍動感の無い、死んだようなリズムではいけません。そしてそれらをコーディネイトするハーモニーがないと音楽とは言えないのではないでしょうか。
アンサンブル(合奏、合唱)は自己表現するために、演奏者仲間との協力、助け合いが必要です。自己主張することと我を通すことは全く違います。演奏者仲間の音を聞いてお互いの気持ちを感じながら良いものを目指して練習していくのが音楽の世界。素晴らしいと思いませんか?!
殺伐とした事件が続くこんな時代だからこそ、人々の心に音楽の三要素(メロディー、リズム、ハーモニー)。が必要ではないでしょうか。
私は音楽が人類にとって最も大切なものの一つだと信じています。
子どもを持つ親御さん、教諭をはじめとする教育関係の皆さん、この国の方向を決める政治家の皆さん。心豊かな国になれるよう素敵な音楽に親しんでください。広めてください。お願いします。
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